千石100年の庭と家

文京区は千石で、昔ながらの家と庭の残る暮らしを小さく続けるための試みです。

都会的雪かきのはなし

雪だ、テストだ!(わたしは学生でもあります)とバタバタしていたら立春もあけました。

 

大雪でしたね。6時ごろ、裏のおうちの雪かきの音で目覚め、「これは大変なことになる」とそろそろと外に出たら、お向かいさんがせっせと雪をかきはじめてました。私もスコップで道だけはちょろり作ったところ、なんと、夜のうちにお隣さんがもうやってくださっていたようで。見かねて大きなシャベルをご近所さんにお借りして、そののちは大家さんが裏の道を作ってくださり、うちの周りを耕すようにして丁寧に整えてくださってました。「ここはこういう斜面だから、ここにかいた雪を積み上げるんだよ」なんて。

 

東京のこの前の大雪というと、たしか数年前。わたしはまだ独身で、一人暮らしのアパートの前の雪かきのことなんて考えもせず、(ついでに風邪もひいていた)、「いやー大変だー」なんつって呑気に喫茶店でぼうっとしてました。そのときは、見えていなかった。誰かが雪をかかなきゃいけないなんて。誰かが天気予報を聞いて、誰かがその土地の地形にそった道をつくり、人任せにしないで町を歩ける状態にしていただなんて。

 

まだ、テレビ、ラジオがない時代、新聞がない時代。天気は全員が共有するメディアであり、エンターテイメントであり、脅威でもあったのでしょう。花鳥風月は誰もが楽しめる娯楽であり、暮らしを脅かす魔物でもある。都会でも自分の足元をかくって素敵だな、と、あっためたお家のなかで思ったのでした。